コロナ禍により2年間延期や中止を繰り返してきましたが、今年度は福島県で研修を実施することができました。
福島県ホープツーリズムのプログラムをもとに、7月25日から27日までの3日間、「福島の今を知り、日本の未来を考える ~僕らに何ができるのか~」をテーマに学んできました。
研修では、地震・津波・原発事故という複合災害を経験した「福島」を知るために、地域のフィールドワークや資料館等の見学、復興に挑戦する方々のお話を伺いました。
《1日目》
東日本大震災・原子力災害伝承館の見学、浪江フィールドワーク、フォーアールエナジーの工場見学などを行いました。
生徒たちにとっては初めて東日本大震災について深く知る機会であり、とても真剣に見学をしていました。また、浪江町のフィールドワークでは、震災遺構の請戸小学校で凄まじい津波被害の様子を目の当たりにし、大きな衝撃を受けていました。
《2日目》
双葉町・大熊町のフィールドワークや東京電力廃炉資料館の見学、各分野で復興に挑戦する方々との対話を行いました。東京電力社員の方から原発事故や廃炉、処理水について直接お話を聞くことができました。また、地元の復興に人生をかけている方や福祉という分野から復興に取り組む方のお話には、福島への熱い思いがありました。色々な立場から福島の震災・原発・復興について考える一日になりました。
《3日目》
いわき市のワンダーファームでトマト狩り体験、磐城高校との学校交流を行いました。ワンダーファームでは、福島だけでなく日本全体が抱える農業の問題についてお話を伺いました。磐城高校との交流会では、研修で学んだことをもとに考えた討論テーマについて、磐城高校の生徒さんたちと意見交換を行いました。同年代ということもあり、お互いに素直な思いを伝え合っていたのが印象的でした。
この研修を通じて、震災や原発事故によって浮き彫りになった様々な問題は、決して「福島だけの問題」ではないことを学びました。そして、今、私たちにできることは、福島の現状について1人でも多くの人に知ってもらうために行動することだと考えています。